京都・一乗寺ブリュワリー

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2018.01.26

Interview02 – with Brewers - 僕たちが ビールをつくる理由

 

「一乗寺やりよったな」と言われるビールをつくりたい

 

 15年間、日本酒とクラフトビールの醸造所に勤務しました。そして、生まれ育った京都でいろんなビールをつくりたいと考えていた頃、高木さんの創業の想いに触れて2015年に転職を決意しました。はじめは十分な設備のない環境に戸惑いましたが、機械ではできない「数字に表れない部分」や「感覚」に頼るビールづくりがとてもおもしろいです。

 

横田君はフレーバーの配分などのデータや経験を持っていて、決断も早く本当に頼もしい存在です。初めて意見を出し合ってつくったベルジャンウィートは一本目のそれが理想の味となり、初年度から賞も獲ることができました。

 

一乗寺のビールは、どの子も絶妙な配分でできていて、かわいくてしょうがないです。クラフトビールは、つくる人の顔が思い浮かぶくらいブリュワー(醸造士)の特徴が反映されるもの。つくり手と話したり、背景を知ったり、匂いや味の奥行き、余韻の違いなど、自分の好きなビールを見つけて楽しんでもらえたらと思います。

 

おかわりしてもらえるビールをつくり続けることはもちろん、柑橘系に捕らわれずに、新たなフレーバーやハーブ、スパイスにもチャレンジしていきたいですね。「一乗寺やりよったな」と言われるような、ビールを目指していきたいと思います。

 

 

たくさんの選択肢の中から 「好きな味」を見つけてほしい

 

横田 発酵学を6年間勉強し、2014年にこの会社に入社しました。学生時代、東京のホームレスを支援する団体に入っていたこともあり、「醸造食品を、生きづらさを感じている人々の社会参画の場に」という高木さんの夢に共感したことが一番のきっかけです。

 

 ビールのレシピは数値で考えます。糖度やホップ、苦味の成分の割合、人が「おいしい」と感じる配分など、大学や、アメリカのレシピサイトなどで研究しました。最初につくった「ゴールデンエール」は、100%麦芽のみのビール。透き通るような金色で、スパイスのカルダモンの清涼感とクローブのバニラの香りは、料理の味を引き立ててくれます。

 

 醸造は経験を積み重ねた伝承に始まります。林さんの長年の経験から、たくさんのことを学ばせもらっています。そして毎日、自分が責任を持って「おいしい」と思ったものを提供し、率直な意見をいただいて、また自分に還元できることがうれしいです。

 

 ビールは自由なお酒。実に多様性があります。ご年配の方やアルコールが苦手な若い人たちにも、好きな味を見つけて楽しんでもらいたいですね。私たち生産側も、市場が望むものをつくるだけではなくて、京都という土地を通じてつくりたいビールを追求することで会社、そして生きづらさを感じる方との共生社会に貢献できればいいなと思っています。工場見学(予約制)も受け入れています。ぜひお越しください。

 

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写真左:ブリュワー(醸造責任者) 林 晋吾(Hayashi shingo)

ブリュワー歴17年。関西大学工学部生物工学科卒。

 

写真右:ブリュワー 横田 林太郎(Yokota Rintarou)

ブリュワー歴4年。 東京農業大学院 応用生物科学科 醸造学専攻 修士。

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